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愛知県に拠点を置く私たち「三長家具」は、創業60年を超える歴史と伝統技術を誇る総桐たんすの製造元です。流行に左右されない「永く愛される桐たんす」をモットーに、熟練の職人が一棹ずつ魂を込めて制作しています。
防湿・防虫効果に優れた本物の桐たんすは、大切な着物や衣類を守る一生ものの家具です。
「桐たんすは古い」というイメージを覆し、現代の多様な生活様式に柔軟に対応した桐たんす造りを進めています。
お客様のご要望:デザイン、サイズ、機能(和室・洋室向け、チェスト型など)
職人の技:伝統の技術と技法を駆使し、一点もののオーダーメイドにも対応します。
職人の自己満足ではない、「お客様の声」を製品造りに反映させる姿勢を徹底しています。
私たちの制作した高品質な総桐たんすは、中部地方を中心に、家具専門店、百貨店、家具問屋などの店頭にて販売され、長年多くのお客様にご愛顧いただいております。
名古屋地区では唯一の「総桐たんすの製造元」として、仕入れから製材、加工、納品、さらには修理・リフォーム・リメイクまで、一貫して責任をもって対応できる体制が強みです。

私たち三長家具の桐たんす制作は、厳選された桐丸太の製材から始まります。 東北地方から仕入れた良質な桐丸太を、最高級の桐材へと変える工程は、まさに熟練職人の技が光る瞬間です。 桐丸太を挽く(ひく)際、木質や丸太の形を瞬時に見極め、最適な「挽き角度」を決定します。この角度が良質な木目を生み出す鍵となります。ベテラン職人の長年の勘と経験に基づき、「柾目」や「板目」、「厚み」といった桐材の特徴を最大限に活かし、適切な部位に使えるように製材を行います。前面材は角度をわずかでも誤れば、桐たんすの顔となる美しい木目は生まれません。この繊細な作業こそが、三長家具が目指す高品質の桐たんすの基礎を築きます。
製材を終えた桐材は、すぐに製品化されることはありません。私たちは、天然桐材の大敵である「渋抜き」と「乾燥」に、手間と時間を一切惜しまず取り組みます。この工程こそが、何十年使っても「良い桐たんすだね」と評価される奥深い品質の源泉です。職人の腕や有資格者の有無にかかわらず、桐たんすが購入後数年で変色したり、乾燥不十分で不具合が生じたりすることは、本物のものづくりでは許されません。 製材した桐板材は、桐板干し場にて、桟状乾棚に1枚1枚丁寧に噛ませて干されます。そして1年〜2年の期間をかけ、二梅雨も雨風にさらし、桐材の渋抜きを促進させながら自然乾燥させます。乾燥期間中も、桐板材の天地(上下)左右を定期的に差し替え、日光、雨、風が満遍なく当たるように徹底管理します。さらにその後、屋内で数年間かけて桐材をじっくりと落ち着かせます。この徹底した渋抜き・乾燥は、桐材の伸縮や狂いを極限まで少なくし、製品化後の渋による変色を未然に防ぎます。三長家具の桐たんすが持つ耐久性と美しさは、この長い年月をかけた自然乾燥によるものです。
こうして桐たんすを造り始める前に私たちは桐材を最高の状態にしています。