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家屋の床は完全に水平とは限りません。桐たんすを水平になるよう設置して下さい。 床板や畳などの「ゆがみ」や「たわみ」を防ぐには、桐たんすの両端(又は片端の浮いてる所に薄い板、又は、厚紙を敷き、ガタつきがないように調整して下さい。特に和室の畳の縁には注意が必要です。桐たんすは扉や引き出しの気密性を保つために精密な細工が施してありますので、置場にわずかな「ゆがみ」でも開閉がスムーズでなくなります。また箪笥の上(高所)に重いものなどを載せたりすると扉や引き出しの具合が悪くなる原因にもなります。また、地震などの揺れで物が落下し、ケガをする危険性があります。安全上の観点から、たんすの上には物を載せないようにしましょう。


桐は湿気を吸収・放出する調湿作用に優れているため、設置環境の湿度と温度に特に配慮が必要です。桐たんすは衣類の湿気を吸収して保護しますが新築の住宅やマンションの床材や壁の乾燥が不十分の場合、桐たんすがその湿気を吸収して、扉や引き出しの開閉が「きつく」なります。又、冬期間、室内を暖めますと、新建材の壁や窓ガラスが結露して金具がサビ付いたりします。又、長期間締め切ったお部屋は空気が循環しないためカビや害虫の発生の原因となります。通気性の確保を優先してください。 桐たんすはなるべく壁から10㎝〜15㎝くらい離して設置し、空気の通り道を確保してください。特に湿気のこもりやすい場所では、定期的な換気を心掛けましょう。また、直射日光が当たる場所や高温になる場所、湿度の多い場所、冷暖房の風が直接当たる場所などの使用はしないで下さい。桐板の割れや変形の原因となります。
桐たんすはデリケートな家具なので、普段のお手入れは優しく乾拭きするのが基本です。
お手入れの基本
乾拭き:柔らかい乾いた布や毛ばたきで、木目に沿ってそっとホコリを払うように拭いてください。力を入れて擦ると、表面の砥の粉仕上げなどが剥がれる原因になるため、軽く行います。
水拭き・化学雑巾は厳禁:水や洗剤、化学雑巾(ワックス入りなど)を使うと、シミや変色、塗装(砥の粉)が剥がれる原因となりますので、絶対に使用しないでください。
触れる時の注意:濡れた手や汚れた手で木部に触れると、手垢やシミが付きやすくなります。引き出しや扉の開閉は、できる限り金具部分を持って行うようにしましょう。
焼桐の場合も砥の粉仕上げと同様のお手入れをして下さい。 ただ焼桐の場合は桐の木目が起きている場合があり、布が引っ掛かる場合があります。注意して下さい。その時は逆の方向へ拭いて下さい。

桐たんすのカビ対策は、カビの程度によって対処法が異なります。
軽度のカビ(表面的な白いカビなど)
乾拭きが基本です。柔らかい、乾いた布で、木目に沿って軽く拭き取ります。
このとき、強くこすらないように注意し、カビの胞子を払い落とすイメージで行います。
水拭きは厳禁です。表面の砥の粉が剥離しますし、水分が残ると、かえってカビの繁殖を助長してしまいます。
カビがひどい場合(黒ずみ、広範囲、内部など)
専門業者への依頼をおすすめします。
カビが奥深くまで侵食している場合や、黒ずんでしまっている場合、また桐たんすの内部にカビが広がっている場合は、自分で完全に除去するのは困難です。無理に自己流で対処しようとすると、桐たんすを傷めてしまう危険があります。
弊社にご相談くだされば、「洗い直し」や「削り直し」といった専門的な修理でカビを除去し、美しく再生できます。
今後のカビ予防策
カビの発生を防ぐためには、日頃からの管理が重要です。
換気・通風
桐たんすの周り、特に裏側に湿気がこもらないように、壁から10cm程度離して設置し、空気の通り道を作ります。
定期的に部屋の換気を心がけましょう。梅雨時などは、扇風機等で強制的に空気を循環させるのも有効です。
湿気対策
衣類をしまう際は、完全に乾かしてから収納します。たまに引き出しを開けて風を通し、中にしまっている衣類を陰干しすることも、桐たんす本体と衣類のカビ予防になります。
乾拭きのお手入れ
普段から、柔らかい乾いた布で木目に沿って軽く乾拭きし、ホコリや汚れをためないようにしましょう。長期間締め切ったお部屋や湿気が多い場所などはこまめに換気や乾拭きすることをお勧めします。
桐たんすを湿気や汚れから守るためにゆたんを掛ける場合があります。 日常はゆたんに付いたほこりを払う程度でたんすを拭かなくても済みます。 しかし掛けっぱなしでは通気が悪くなります。時々ゆたんをはずし空気を通して下さい。 ゆたんを洗う場合、洗濯機、洗剤等を使わずに水のみで手洗いをして下さい。 色落ちする場合があります。色あせたゆたんは修復不可能です。消耗品という考えで新しく作り直してください。また、その場所は日が当たる場所なので桐たんすを移動していただくと桐たんすの色あせも防げます。

水や油でシミが部分的についてしまった時には、「とのこ」が便利です。 とのこをシミの上にふりかけ、十分に乾いたのを確かめてから、柔らかい布で払いとって下さい。 慌てて拭き取ったり、強く擦ったりするとシミが広がったり、とのこが剥離します。 広範囲にわたるシミや汚れがひどい場合はご相談下さい。


桐たんすは高い調湿作用や防虫効果がある優れた家具ですが、現代の住環境や使い方によっては湿気がたまり、カビや害虫の発生原因になることがあります。大切な着物や衣類を守るために、以下の点に特に注意し、正しくお手入れをしましょう。
1.衣類を収納する際の徹底した乾燥
桐たんす内に湿った衣類を入れることは、カビ発生の最大の原因となります。
湿った衣類は厳禁:着用した衣類、特に汗や湿気を含んだものは、完全に乾燥させてから収納して下さい。
乾燥の目安:着用後はすぐにしまわず、風通しの良い日陰で十分に陰干しするか、一晩(または数時間)吊るして湿気を飛ばしましょう。
2.定期的な「虫干し」で内部をリフレッシュ
桐たんす内の着物類は、長期間しまいっぱなしにせず、定期的に湿気を払い、空気に触れさせることが重要です。
実施時期:乾燥した天気の良い日(一般的には湿度の低い秋晴れの日など)を選びます。雨の日や曇りの日は、かえって湿気を取り込んでしまうため避けてください。
方法:着物類をたんすから全て出し、直射日光の当たらない風通しの良い場所で広げて陰干しをして下さい。これにより、着物自体とたんす内部の湿気を取り除くことができます。年に一度(最低でも)行うのが理想的です。
3.桐たんす本体の通気性と「ゆたん」の使い方
桐たんす本体の背面や底に湿気がこもらないようにすることが、カビ対策の基本です。
ゆたんの管理:ゆたん(桐たんすにかける布)を掛けっぱなしにすると、湿気がこもりやすくなります。2、3ヶ月に一度、乾燥した天気の良い日を選んでゆたんをめくり、たんす全体に風を当てて下さい。
設置場所の工夫:桐たんすは、壁から10〜15cm程度離して設置し、背面に空気が通る隙間を確保して下さい。直射日光やエアコン・加湿器の風が直接当たる場所、湿気のこもりやすい場所は避けてください。
4.現代の住環境に合わせた補完的な対策
桐たんす自体の調湿・防虫機能は優れていますが、現代の高気密・高断熱住宅やマンションでは、湿気がこもりやすいことがあります。
部屋の換気:特に湿気のこもりやすい部屋では、まめに窓を開けて換気をし、室内の湿気を排出しましょう。


1.【最重要】湿気による引き出しの「膨張」への対処法
桐たんすの引き出しがきついと感じる原因のほとんどは、室内の高い湿度により桐材が水分を吸い、膨張しているためです。
根本的な解決:お部屋の除湿を徹底する
引き出しがきついと感じたら、まずはお部屋の湿度を下げましょう。除湿機、エアコン(ドライ運転)などを活用して湿度を下げて下さい。特に梅雨の時期などは、除湿を心がけることで、数日で自然に引き出しのきつさが解消されることが期待できます。
一時的な対処:天日干し(陰干し)で湿気を逃がす
乾燥した天気の良い日を選び、きつくなった引き出しや扉を少し開けて、風を通し湿気を逃がして下さい。可能であれば、引き出しを完全に抜き、直射日光の当たらない風通しの良い場所で半日ほど陰干しすると、より効果的です。
2.【要注意】開閉時の「無理」は絶対に避ける
桐たんすは精密に作られているため、無理な力を加えると金具の破損や本体の歪みを招きます。
力を入れない:引き出しがまったく開かない場合や、開閉がきつい時に無理に引くのは厳禁です。引き手金具(取っ手)が壊れたり、たんす本体が歪んだりする恐れがあります。
打開策:無理に引く前に、まずは上記1の「除湿対策」を優先して行って下さい。除湿により木が収縮するのを待つのが最善策です。
3.【確認事項】開かない原因が湿気以外の場合
湿気対策を行っても開かない場合は、別の要因が考えられます。
鍵の確認:和たんすミツ引きの左右の小引出しには、隠し鍵のある機種がありますが、その隠し鍵が掛かっている場合があります。中央の引き出しを抜いて、左右の鍵が掛かっていないか確認して下さい。
水平の確認:桐たんす本体が床に対し水平に設置されているか確認して下さい。わずかな傾きでも本体に歪みが生じ、引き出しの開閉に影響が出ることがあります。水平でない場合は、たんすの底面に板や厚紙を挟んで調整して下さい。
収納物の確認:引き出し内の収納物が引っかかって開かなくなる場合があります。薄物で対処してください。
・ 前もって収納物は取り出しておく
あらかじめ収納物は桐たんす(引き出し)から取り出して下さい。収納物を傷めずに軽く運べます。
・梱包する場合は油分のないきれいな紙で
桐たんすを梱包する場合は、汚れが付かないように油分のないきれいな紙で梱包した後、外周を毛布などで保護して下さい。
扉が開いたり引き出しが抜け落ちるのを防げます。
・テープは桐たんすに直接貼らないで
テープ類を使用するときは、たんすに直接貼らないで下さい。たんすの表面のとのこが剥離される恐れがあります。
・運ぶ場合は大人2人以上で
桐たんすを移動するときは、大人2人以上で運んで下さい。落としてケガのないよう慎重に運んで下さい。
・桐たんすを置く時は床に傷をつけないように
桐たんすを引きずったり、落とすような置き方は、しないで下さい。床面のキズや破損の原因になります。
・通気をよくして下さい。
乾燥した晴れの日に引き出しを少し開けて湿気を取り除いて下さい。
・桐たんす本体が水平に設置されていますか?
敷居板で水平及びぐらつかないよう調整をして下さい。
・引き出しの中に衣類が引っかかっていませんか?
引き出し内の衣類等取り出して確認して下さい。
・かぎを掛けていませんか?
小引き出しの左右に隠し鍵があります。確認下さい。
・桐たんす本体が水平に設置されていますか?
敷居板で水平及びぐらつかないよう調整をして下さい。
・桐たんすの上に重量物が載っていませんか?
重量物を取り除いて下さい。
・収納物が邪魔をしていませんか?
収納物を確認して下さい。
・金具やネジがゆるんでいませんか?
丁番のネジを締め直して下さい。
桐たんすの一部が黒く変色する場合がありますがこれは木材の材質(部分的特長)ですのでご使用には差し支えありませんので、安心してご使用下さい。
上記内容で解決できない場合は、三長家具のアフターサポートへ